2004年11月01日
30年前の蓮池の記憶
今の蓮池は、お座敷も減って芸者さんも少なくなりましたが、30年位前の蓮池は、結構多くの芸者さんが歩いていたと子どもの頃の記憶に残っています。
まず思いだすのは、とにかく「三味線の音」が日常にあったこと。
小学校が終わって、近所の友だちの家へ遊びに行こうと路地を歩いていると、三味線の音が聞こえてくるんです。2階あたりから。
黒い塀の向こう側は、見えませんでしたが、芸者さんが踊りの稽古をしていることは想像できました。
そして何よりも鮮明に記憶に残っているのが夕方です。
着飾ったお姐さん達が、歩いてお座敷に移動する姿です。
芸妓さん達の後ろ姿の「うなじ」と何とも表現できない「におい」
私にとっては、それが「蓮池」でした。